brassバングルのK18ゴールドメッキ新品仕上げ !ブラス特有の経年変化対策に!

今回お預かりしたのは、シンプルで柔らかな曲線が美しいbrass(真鍮)のバングル。装飾のないミニマルなデザインだからこそ、表面の磨きとメッキの精度が仕上がりの印象を大きく左右する一品です。
■ 加工前の状態
全体的に長年の使用によるスレ傷・くすみ・酸化による変色が目立ち、特に内側はまだらな色ムラやくもりが広がっていました。ブラス特有の経年変化も出ていたため、金属本来の美しさを引き出すための丁寧な下処理が重要となりました。
■ 加工の流れとポイント ◎ 曲線を崩さずに研磨
まずは表面の汚れや劣化したコーティングを落とすため、荒めの研磨からスタート。真鍮は比較的柔らかい金属なので、バングルのカーブを損なわないよう力加減を均等に保ちながら全体を整えるよう心がけました。
形の美しさをそのままに、表面だけをなめらかに仕上げるイメージで磨き上げました。
下地処理でメッキ乗りを最適化
次に、中研磨 → 脱脂 → 活性化処理を丁寧に施し、K18ゴールドメッキがしっかりと密着するよう下地を整えました。真鍮はメッキとの相性が良い金属ですが、表面に油分や酸化が残っていると美しく仕上がらないため、見えない部分も細かく処理しています。
◎K18メッキで気品のある仕上がりに
最後にK18メッキを施し、自然で上品な黄金色に仕上げました。あえて厚みと光沢をやや抑えたセッティングで処理することで、ギラつかず落ち着きのある輝きを実現しています。最終的には全体を軽く艶出しして、滑らかな反射とやわらかな光沢を整えました。
■ 仕上がりの印象
くすんでいた印象から一変し、滑らかで均一な光沢感がバングル全体に広がりました。K18ゴールドのやわらかな色味が、シンプルな曲線デザインを引き立て、手元に自然と馴染む気品ある印象に。照明の下でも太陽光の下でも、ふんわりと光をまとったような美しい仕上がりになったと思います。
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■ 職人としての感想
一見シンプルに見えるこのバングルですが、だからこそ加工の精度がすべてを決める難しいアイテム
です。特に今回は曲面の仕上がりに細心の注意を払いながら作業を進め、真鍮のしっとりとした質感を活かしつつ、K18の輝きを加えることで、新たな魅力を引き出すことができました。
この度はご依頼ありがとうございました。
またのご相談・加工のご依頼を心よりお待ちしております。
修理加工前
修理加工後


